2011年3月 東日本大震災
 
 宮城県内すべての中学校が休校となり,津波被害を免れた学校は避難所となりました。
 
 普段子供たちが使用している卓球台は避難所の記帳台や物置き場となり,フェンスは各ご家族の仕切りに姿を変えました。
 
 当然のことながら,部活動のことが頭をよぎるような状況ではありませんでした。学校は,まず生徒の安否確認。無事が確認でき次第,生徒がどこの避難所で生活をしているかの把握。それと同時に自校で開設している避難所の運営。とにかく,どうやって食料を確保し,どのようにこの寒さをしのぐかだけで精一杯でした。
 
 例年ならば3月下旬に全国中学校選抜卓球大会が行われており,この年も宮城県新人大会の優勝校2校が出場を決め,全国大会でプレーすることを心待ちにしていましたが,御存知のとおり大会は中止。それを伝えた時の出場予定校顧問の先生の無念の声が忘れられません。また,ほとんどの準備を終え,開催まで秒読みに入っていた福井県卓球協会,福井県中体連卓球専門部の皆様のお気持ちも察するに余りあるものがありました。
 
 この「全国中学校選抜卓球大会」ですが,この福井大会の次は宮城県大会の予定で,それなりに準備を進めていました。しかし,地区大会の開催すら危ぶまれる中,全国大会を開催できるはずもなく,開催返上を申し出ました。一言に開催返上と言いますが,どこも引き受け手の無い状況を迎えるのは火を見るよりも明らか。にもかかわらず,前年度開催予定の福井県が快く開催を引き受けてくださったと聞いております。2年連続であのご苦労をなさることに対し,感謝をしてもしきれない状態でした。
 
 
        ↓ 中止になった第12回福井大会のプログラム